その70 枕は合っていますか?(ヴァイオリニストの筋トレ)
ヴァイオリニストにとっての「首」
ヴァイオリニストにとって、首は大切です。
寝違えたり、首が凝っていたりすると、長時間弾くのは辛いですよね・・・。
無理して弾いていると、首だけでなく、周りの筋肉までこわばってきて、痛みが広がったりすることもあります。
首を良い状態にしておくことは、とっても大切です。
若い頃は、寝違えてもヴァイオリンの練習や演奏に影響が出ることは皆無でした。「寝違えても、ヴァイオリンには関係ないんだな」と思っていたのです。
でも、それは若かっただけかもしれません。
今は、絶対に寝違えたくないです。
ということは、寝違えないためには、「枕」大切ですよね?
皆さんは、何か対策をしているでしょうか??
「どんな枕でも眠れるし、不都合を感じたことがない」という方もいらっしゃるでしょう。
そういう方は羨ましい・・・。
でも、「この枕でないと眠れない」とか「枕が変わると寝違える」という方もいらっしゃいますよね。
最近は、オーダーメイドで枕を作ることもできますから、利用している方も多いのではないでしょうか。
枕難民
私はかつて、身体の調子が良くなかった頃、寝違える頻度がとても多かったです。
特に本番の朝に、面白いほどよく寝違えていました。
何度も新しい枕を購入したけれど、最初は良くても結局合わなくなり、また新しいものを試す・・・
枕難民になりながら、最後には、オーダーメイドも試しました。
オーダーメイド枕は、比較的他のものよりも良かったかもしれませんが、やはり、日によっては寝違えてしまう、という状況は変わりませんでした。
そして、「オーダーメイドでも寝違えることがあるのなら、それは、枕のせいではないのでは?」と思うに至ったのです。
寝違えなくなったのは何故?
現在は、ほとんど寝違えません。そりゃあ、たま~に、ありますが、深刻な状況になることは無くなりました。
それは何故か・・・
私の場合は、身体全体のコンディションが良くなったからだと思います。
身体のコンディションが弱っていた頃は、枕だけでなく、旅行先で普段とは違うベッドで寝たりすると、たちまち背骨や腰が痛くなってしまって眠れないこともありました。
きっと、全身の筋肉が弱っていたのでしょう。
トレーニングを重ね、体力が戻ってくると、不思議と寝違えなくなりましたし、もし寝違えても治りが早いです。
「回復力」や「柔軟性」、筋肉の「状態」(みずみずしい筋肉かどうか、など)が関係あると思っています。
トレーニングの時にも
身体が弱っていた頃にもトレーニングをしていましたが、そんな時、頑張って腹筋運動などで踏ん張ったりすると、すぐに首が疲れてしまいました。それが原因で、疲労が取れなくなり、翌朝寝違えるということも良くありました。
トレーニングでは疲れるのは当然ですし、首を完全に脱力してトレーニングを行うことは不可能です。
でも、首に負担のかかるトレーニングをしたとしても、回復する力があれば問題ないのです。
通常、人間には自然に回復する力が備わっているものですが、
極度に体が弱ってしまったり、年齢が上がると、回復力は落ちてしまいます。
そんな時には、一度痛くなってしまうと、数ヶ月単位で治らない、という事態にもなります。
首だけの問題ではない
寝違える原因は、眠っている間に首の筋肉に無理がかかったままになってしまうことですね。
首周りが普段から固まっている人は、少しの負担や少しの時間でも、寝違える確率が上がりますので、首周りをほぐしておくことが大切だと思います。が、
首の寝違えは、首だけの問題ではありません。
身体は繋がっていますので、体幹から上下に伸びる脊柱や、その周り全体の筋肉の柔軟性や筋力などが、総合的に首を守ってくれるのです。
首の筋肉自体の強さも、そして、全身のバランスも、重要です。
首が凝り固まっている人は、背中も固まっているかもしれません。
一度、チェックされてみてはいかがでしょうか。
身体全体をバランスよくコンディショニングして、鍛えていくことが出来ればよいですね。
気になる方は、パーソナルトレーニング/コンディショニング、ご相談ください。
枕は救世主ではない
身体が整っていない時、「枕」の選択は、重要な要素と言えなくはないですが、「救世主」にはならないのです。
日によって、コンディションも違いますので、今日大丈夫だった枕が明日も大丈夫とは限りません。
是非、身体のコンディションの方を整えていきましょう!
コメント